換気の自己診断に基づく対策・改善サイト

このページでは,感染症対策・換気レベル自己診断の結果から,今後の対策・改善を行うヒント,アドバイスを掲載しています.

内容は予告なく変更される場合があります.

ここでのヒント,アドバイスは,これまでの我々の調査結果に基づいた一般的な情報提供です.感染予防を担保,保証するものではありません.万が一損害が発生しても,その補償は出来ませんので,ご了承ください.

内容についてご意見,ご感想,アドバイスなどございましたら,yokogawa(at)uec.ac.jp((at)は@(アットマーク)に変えてください)までお寄せください.

 

換気の自己診断表

 

「感染症対策・換気レベル自己診断フォーム」のセクション1,2の質問に回答し,セクション毎の平均点を計算してください.平均点の交差する点が入っているゾーンが,あなたの施設のレベルゾーンです.

自分たちのレベルゾーンを把握したら,以下のヒント,アドバイスを参考に改善をご検討ください.

 

Dゾーン施設へのアドバイス

施設建物の換気性能も,感染症対策に関する職場の活動も低調なゾーンです.このゾーンに位置する場合には,まず施設のリーダーによる積極的な改善への関与が必須になります.

D-1ゾーンに位置するときには,職場の意識が高い一方で,施設の換気性能が不足している場合です.建築申請の際の書類等や,換気装置の取扱説明書を確認し,換気装置の取り扱い方法や意味を共有することが大切です.

建物の換気装置の場所や操作方法を,建築時の書類等で確認しましょう.

換気装置のメンテナンス(フィルター交換や清掃)について,メーカーのHPなどで確認して,適切な頻度で実施しましょう.

換気装置の制御スイッチの場所を確認して,On/Offの方法を確認しましょう(スイッチのどちらがOnで,どちらがOffなのか,把握できてない例が多くみられます.装置の動作を確認して,テプラでOn/Offを表示するなどの工夫をするのが有効です).

CO2センサーの設置方法,数値の意味などについては,我々の作成した「実践!換気対策ガイドブック」を,是非ご覧ください.

空気清浄機は窓開けなどが難しい場所や施設では有効です.機種の選定や設置方法についても,「実践!換気対策ガイドブック」を,是非ご覧ください.

D-2ゾーンに位置するときには,建物の換気能力はあるものの,職員の意識が低い場合です.感染拡大を未然に防止するには,日常の状況を共有して,一人一人が人間センサーとなって異常を予知,発見することが重要です.まずは「実践!換気対策ガイドブック」などを教材に,意識づけを行ってください.

施設内の感染の発生状況や休業の情報は,個人情報管理に十分注意を払った上で適切な範囲で共有することが大切です.職員の間で日常的な情報共有が必要な項目(感染者数や休業期間など)が何かを相談し,事務所内掲示板などで共有する仕組みを考えましょう.

保健所や自治体からの通達や,職員がそれぞれ研修等で学んできた知識を共有し,全体のレベルアップを図ることが必要です.昼礼や定例会議の中で,短い時間でもよいので確保することをルール化することなどが大切です.

感染症対策に限らず,職場の5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)とルール遵守は,環境の品質確保にとって重要です.改めて,ご自身の職場の5Sについてご確認ください.

 

Cゾーン施設へのアドバイス

施設建物の換気性能が向上し,職場の感染症対策も伴ってきたゾーンです.さらにBゾーンにステップアップする動機づけが必要になります.

感染症予防における換気の必要性を知識面から理解して,正しい運用・管理の方法などを職員間で共有し,実施できる体制づくりが重要です.また,その意味を利用者の方々に説明できるようになることも大切です.

C-1ゾーンに位置するときには,換気性能・運用に改善の余地があると考えられます.日常的な運用の方法を職員間で共有,議論して,良好な運用を目指すことが繋がります.

C-2ゾーンに位置するときには,職員間で勉強会や報告会などを開いて知識向上の機会を増やすことなどが鍵となります.その際には,地方自治体や保健所が発信している情報を用いると,連携が深まるきっかけにもなります.

 

Bゾーン施設へのアドバイス

所属されている施設において,良好な取り組みがなされているゾーンです.その取り組みを持続可能にすることや,近隣の関連施設にも感染症予防を展開し,地域全体としてレベルアップしてゆくことを目指してください.

他の施設での取組を聴講する機会を設けたり,他の施設とジョイント(交流会など)で視野を広げることが,改善の気づきに繋がります.またその効果が最も大きく表れるのが,このゾーンの施設です.

 

Aゾーン施設へのアドバイス

施設の能力も,取組も申し分ないゾーンです.

このゾーンでは,「想定外」の事態が発生することが最も懸念されます.見逃していることがないか,という視点で職場を再度確認,評価してください.

対策を「徹底」すること,「継続」することが,感染拡大を抑制する有効な手段の一つです.対策の手を緩める際には,本当にそれでよいかをしっかり検討してください.また,立て続けにいくつもの対策を緩める際には,リスク事象が発生しやすくなりますので,ご注意ください.